2024/1/8週の米国株式市場の振り返り
ほりき独自の視点で、今週の振り返りを行います。
相場環境の振り返り
1.CPI(消費者物価指数)
CPIは、総合、コアともにコンセンサス予想を上回った。これは、燃料オイルは-5.5%下げているが、電気代(+1.3%)や賃料(+0.5%)、医療サービス(+0.7%)が上昇していたため、コンセンサス予想を上回ったと考える(下表)。
一方、CPIは長期で見れば低下傾向であるため、次回の結果を冷静に待ちたい(下図)。
前月実績 | 予想 | 結果 | 判定 | |
CPI総合 | 3.1 | 3.2 | 3.4 | 強い |
CPIコア | 4.0 | 3.8 | 3.9 | 強い |
2.ビットコインETF
1/10(水)、米証券取引委員会(SEC)はビットコインを運用対象とする投資信託(ETF)を承認したので、大まかに内容をまとめてみます。
なぜ、SECがビットコインETFを承認したのか?
これまで、SECはビットコインETFに関して否定的な立場をとってきました。しかしながら、グレースケール・インベストメンツ(デジタル資産運用会社)がビットコインで運用する未上場投信のETFへの転換をSECが拒否したことを不服とする訴訟で昨年に敗訴したため、SECが承認に方針転換したと考えます(ほりきの推測)。
なお、SECは「ビットコインはマネーロンダリングやテロ資金などに使われている」ので推奨はしておりません。仕方なしに、しぶしぶ承認したという感じですな😅
生(仮想通貨取引所)のビットコインとどう違うのか?
ビットコインETFは、ビットコインの価格に応じて価格が変動するETFです。これはETFなので、VTIやVT、SPYのように、証券会社の証券口座を通じて売買できます。
また、ほかのETF同様にSECに監視されているので、仮に運用会社(例えばブラックロック)が破綻しても投資家の資産は保護されます。よって、過去に破綻したマウントゴックスやFTXなどを通した生のビットコインよりは安全であると考えます。
よし!じゃあ今すぐ投資するぞ!
ちょっと待ってください🖐️
日本の金融庁は、今回SECが承認したビットコインETFを承認していないので、日本の証券会社(松井証券やSBI証券など)を通じて投資することはできません。よって、どうしてもすぐに投資したいという方は、アメリカの証券会社に口座を開設するのが良いと考えます。
金利見通し
2024年1月13日、午後9時時点での金利見通しは下表の通り、次回FOMC(1月31日予定)は金利維持の予想が大半(94.8%)です。
決算確認結果
1.概要
今週は8社分の決算を確認しました。
コンセンサス予想を上回ったのは、8社中3社だけでした。
日付 | ティッカー | EPS※1 | 売上高※1 | ガイダンス※1 | 判定※2 |
1月10日 | KBH | ○ | ○ | ー | ○ |
1月12日 | BAC | × | × | ー | × |
1月12日 | BLK | ○ | ○ | ー | ○ |
1月12日 | C | ○ | × | ー | × |
1月12日 | DAL | ○ | ○ | × | × |
1月12日 | JPM | ○ | × | ー | × |
1月12日 | UNH | ○ | ○ | ー | ○ |
1月12日 | WFC | × | ○ | ー | × |
※2;〇EPS、売上高、ガイダンス全てにおいてコンセンサス予想を上回った場合、×;〇以外
2.気になった銘柄
決算発表前に注目していた銘柄
KBホーム(KBH)
顧客が最近の住宅ローン金利の低下好意的に反応しているため、既に2024年第1四半期の順注文数が大幅に増加している。新型コロナが収まっても在宅ワーク出来ることから、郊外に住宅を建てて暮らす人が増えると考える。
まとめ
- CPIは市場予想を上回ったが、長期では低下傾向。次回の結果を待ちたい。
- ビットコインETFは、仮想通貨取引所でのビットコイン投資よりは安全。でも投資するにはアメリカの証券会社に口座を開く必要がある。
- 次回FOMC(1/31)は金利維持の予想が大半
- KBHは住宅金利ローン低下により、盛り上がる可能性(そうならない場合もある)を秘めている。